ターミナル
と聞いて、何を思い浮かべられますか?
駅のターミナル
バスのターミナル
そんなところでしょうか?
元医療従事者であった私にとって、ターミナルとは「終末期」のことです。
つまり、死期が近いことです。
臨床を離れて、今のケアの仕事をするようになって、死期が近い人と接することはないだろうと思っていたのですが、意外にそうでもない。
お店に来てくれていた方が、お店に来れなくなって出張ケアに切り替わる。
出張先は、病院だったり、施設だったり。
悲しいかな、死期が近いことを私は察してしまう。
今日、このことを書いているのは、今からターミナルに入った方に合わなければいけないんです。
その方は、少しずつ体の自由が奪われる病気です。
今は、まだ、彼女はメールが打てます。話もできます。これが彼女の生きる希望かもしれません。
彼女は、お店に来れなくなって約一年。今年の冬から自宅への出張ケアに切り替えていました。
そして、今日は、彼女が入所した施設に出張ケアに行きます。
自宅にいられる状態ではなくなってしまいました。
あと何回、彼女に会えるのでしょうか?
いつまで、メールが打てるのでしょうか?
いつまで話ができるのでしょうか?
いつまで、彼女は息ができるのでしょうか?
人は死に一歩一歩近づいています。
これは誰もが同じです。
だけど、死が近づいてきている人を支えるのは難しいです。
死が近づいている家族がいる方を支えるのも難しいです。
さて、出張ケアに出かけたいと思います。
ケアは、体のケアだけではないのです。
心のケアも大切なのです。
果たして、どこまで私は彼女に十分なケアを提供できるのでしょうか。